○2026年5月15日(金) 第385回 合同研究会を日刊工業新聞社の大阪支社とリモート併用で開催した。(出席者:52名)
1.関西品質工学研究会(細川 哲夫 氏)
リコーの事例を基に技術開発段階における品質工学の重要性を提示。従来の最適化偏重から、新システム発想を促す技術開発への適用と進化の必要性を主張。遊星歯車、VCSELレーザー、CS-T法を用いた小型用紙折機の3事例を通じ、品質工学の本質は答えの提示ではなく、市場のロバスト性を予測し技術者の創造性を引き出す「金棒」であると言及。今後は個別のモジュールやサブシステムの技術開発に留まらず、複数のサブシステムからなるトータルシステムの技術開発や市場創造のためにR-FTA、公理設計、市場創造QFD等の技法群との融合への進化が必要と結んだ。
2.中部品質工学研究会(城越 教夫 氏) と広島管理技術研究会(高辻 英之 氏)
発表内容に各研究会の固有データや企業秘密等の機密情報が含まれるため、参加者限定の当日限りの議論とし、内容の外部公開および議事録の作成は行っていない。クローズドな意見交換の場として機能。
3.各研究会の活動報告と紹介
① 関西品質工学研究会(井上 徹夫 氏)
② 中部品質工学研究会(城越 教夫 氏)
③ 広島管理技術研究会(高辻 英之 氏)
④ 香川品質工学研究会(宮武 正勝 氏)
⑤ 長野県品質工学研究会(児野 武郎 氏)
各研究会は地域を越えて緊密に連携し、相互の技術的活発な情報交換と学会会員増加を狙う動きを強く推進している。ホストを務める関西は、毎月の定例会やシンポジウム、非会員も巻き込む5つのワーキンググループを軸に広域的な普及活動を牽引する。中部は公的機関を拠点に合同セミナーや共同実験を展開し、ハイブリッド化で遠方の技術者との繋がりを拡大させている 。広島は「管理技術」へ改称し基礎教育の受け皿を担いつつ、今後は環境変化を見据えた養殖牡蠣の共同議論など独自テーマで他地域との知見共有を目指す。香川は四国能開大を拠点に地元企業と強固に結びつき、計85回の実践セミナーや学生教育を通じて次世代へ品質工学を繋ぐ基盤を築いている 。長野は公的機関が事務局を担う強みを活かして議論に集中できる環境を整え、埼玉/北陸/山梨との合同研究会開催や公式HPを用いた情報発信に注力している 。これらの個々の熱意が合同研究会を通じて1つに繋がり、初学者から経営層まで網羅する強固な普及ネットワークを今後より一層形成するとホストである関西から熱弁された。
以上 鈴木 康介(TLV)記
○2026年4月4日(土) 第384回研究会を日刊工業新聞社の大阪支社とリモート併用で開催した。(出席者:25名)
1.「一人でやり抜くQE実践シートの紹介」というタイトルで荘所義弘氏が発表をした。品質工学(QE)を「一人で実践・理解」するための学び方と、AI(Copilot)を使った仮想実験の活用方法について、活発に議論が行われた。
2.「品質改善実務における品質工学の簡易的な活用例」というタイトルで株式会社ノーリツの田中隆人氏が発表をした。品質保証・実務の現場で品質工学の考え方をどう現実的に使うか、また評価妥当性・見える化・判断の考え方への応用事例の紹介がなされ、活発に議論が行われた。
3.5つのグループに分かれ、グループディスカッションが行われた。北海道・長野・中部・関西・香川が参加して発行している品質工学情報誌2026年春号の中身を中心に活発な議論が行われた。
株式会社リコー 渡辺 誠(記)
○2025年3月1日(土),第371回研究会を日刊工業新聞社の大阪支社とリモート併用で開催した。(出席者:27名) 1.秋山隆(ノーリツ)より「品質工学とDRBFM」と題して発表があり、議論が活発に行われた。2.津川栞(コニカミノルタ)より「エネルギー損失に着目した技術整理の方法について」と題して発表があった。マツダでは基本機能(エネルギー変換機能)を明確にして、システムの合理化や技術整理を進めている。そのマツダのエネルギーフロー図の考え方を電子写真転写プロセスに適用したところ、必要なエネルギー変換と仕方なくやっているエネルギー変換に整理することができた。エネルギー変換の整理の重要性について議論が活発に行われた。3.嶋﨑庸介(とうそん技創品質研究所)より「驚きを形にする:手品道具の品質評価技術の開発」と題して発表があった。手品とは人間の錯覚や思い込みを利用し、合理的な原理を用いて「実現不可能なことが起きているように見せる」芸である。手品道具の品質基準の曖昧さの現状と今後のあるべき姿について、また自作した手品道具の品質評価の方法について議論が活発に行われた。 4.日指英雄(村田製作所)より「品質工学普及に際し、考えさせられたこととその対処方法」と題して発表があり、議論が活発に行われた。
(株)リコー 渡辺 誠 (記)
○2026 年2 月6 日(金),第382 回研究会を日刊工業新聞社の大阪支社とリモート併用で開催した.(出
席者:26 名)
1.AI とQE の連携WG 活動について2025 年度活動報告と2026 年度の取組みについて株式会社村田
製作所笹山和明氏より報告いただいた.
2.MT 活用/RPD&相談WG 活動について2025 年度活動報告と2026 年度の取組みについてTM 実
践塾芝野広志氏より報告いただいた.
3.社会貢献WG 活動について2025 年度活動報告と2026 年度の取組みについてとうそん技創品質研
究所嶋﨑陽介氏より報告いただいた.
4.未然防止活動を通した品質管理の考え方について服部品質技術研究所服部行伸氏により講演いただ
いた.各報告及び講演では活発な議論が行われた.
(有)アイテックインターナショナル 江平 敏治(記)
○2026年1月17日(土),第381回研究会を日刊工業新聞社の大阪支社とリモート併用で開催した。(出席者:26名)
1.総会が開催された。
・2025年度の活動実績報告および会計報告:それぞれ承認された。
・会長・副会長の承認:昨年行われた選挙にて、新会長に井上徹夫氏(シマノ)、副会長に佐伯健太郎氏(三菱重工業)が選出され、本総会において正式に承認された。
・2026年度の活動方針:井上新会長より、みんなで決めていく運営を心掛けること、会員増加促進を目指すこと、本研究会を品質工学と本物の技術者が出会える場所にすることが活動方針として示された。
・2026年度の活動計画および予算計画:それぞれ承認された。
2.新春講演(芝野顧問):2025年度の総括として、品質工学活動の振り返り、現状と課題、身近な品質工学について述べられた。また、品質工学を理解できない人との接し方として、漫画「夏目友人帳」を例に、異質なものや他者と理解し合い、仲間を増やす重要性を述べられた。
3.特別講演「関西品質工学研究会 会長8年間を振り返って」(鐡見前会長):在任中の8年間を総括する内容で、品質工学の最大の目的は社会貢献であり、そのための研究会でありたいという想いで会長職を務めてこられたことを述べられた。その間に学んだ最も重要なこととして「ホンマモンを追求する姿勢」を挙げられ、原先生を偲ぶ言葉で締めくくられた。
(株)ノーリツ 秋山 隆(記)